3.5 研磨方法
PFCEカーボン電極は、GC電極に比べ研磨しやすい電極ですので、電極特性が劣化した場合や電極面が汚れた場合には、一定の研磨処理を行っていただくことで、どなたでも容易に優れた電極感度と再現性を得ることが可能です4)。
注意点:
一度使用したエメリーペーパーでの再研磨は行わないで下さい。PFCEカーボン電極の表面はポーラス状になっており、物質を吸着しやすい性質があります。予備研磨の工程で研磨に使用した面積が小さければ、エメリーペーパーを交換せずに使用していない部分で仕上げ研磨をして頂くこともできますが、蒸留水中に浮遊している研磨粉が再び電極表面に付着する可能性がありますので、一度使用したエメリーペーパーは交換して頂くことを推奨しています。
図5-1.
Sic-4000番研磨したPFCEグラファイトカーボン電極とAl2O3 6000番研磨したPFCEグラファイトカーボン電極のCV曲線の比較
注意事項:
細かい砥粒(Al2O3 6000番など)やアルミナ研磨剤を用いて鏡面状に研磨仕上げを行った場合や超音波洗浄が十分でない場合には、優れた電極特性や再現性を得ることができませんのでご注意下さい。
PFCEグラファイトカーボン電極は、優れた電極ですがGC電極と同様に研磨後の経過時間とともに電極特性に変化が見られますので、使用に際しては研磨後の時間も考慮して、適宜再研磨してご使用下さい。
図5-2.
エメリーペーパー#4000とUF800(P2400相当)でそれぞれ研磨した場合のCVデータを重ね書きで比較しました。従来の方法では#2000(中間研磨)→#4000(仕上げ研磨)という工程を推奨していましたが、UF800のみの研磨で十分効果が得られることが確認できました。
商品コード | 品名及び明細 | 数量 |
012611 | エメリーペーパーUF800(20枚入) | 1 |