4-0-0 はじめに
設定電位は参照電極に充填されている溶液の組成の変化によりシフトします。これはイオン透過性ガラスを通過するイオンと溶媒の移動に関係します。その濃度変化の速度はサンプル溶液(またはLCECの移動相)と充填液の組成の違いに依存します。使用した参照電極は指定された溶媒で保存して下さい。この保存法により参照電極内部の塩濃度が元の状態に戻ります。参照電極は消耗品なのでライフタイムは使用状態または保存方法に依ります。
参照電極が正常かどうかをチェックする場合、チェックすべき電極と、新品の電極を3M NaCl溶液に浸します。そしてボルトメーターで両電極の電位差を測定します。二本の電極が同じタイプ(Ag/AgCl vs Ag/AgCl、キャロメル vs キャロメル)ならば、0±20 mVとなります。
参照電極が悪い場合、電極間の電位差は大きな値を示します。タイプの異なる電極をチェックする場合、例えば、キャロメル電極を用いますとボルトメーター上に正または負の値が表示され、ボルトメーターの読みは60±20 mVの範囲内となります。複合pH電極はこのテストには不向きです。