リングディスク電極
NTTアドバンステクノロジ(株)が開発したプリント電極は、ガラス基板上に形成されたリングディスクタイプの電極です。電極の種類としてはカーボン、金、白金があり、ラジアルフローセルの電極としても利用できます。
ラジアルフローセル電極として用いる場合は、微量送液することによりクーロメトリックに電解効率を得ることができます。この時、中心のディスク電極で酸化反応(還元反応)を行い、反応生成物をリング電極で検出します。これにより物質の同定と定量が一度にできることや、後続化学反応の解析ができるなどの特徴があります。
例えば本電極上にテキサス大学のAdam Heller教授が開発したオスミウムポリマー/ホースラディッシュペルオキシダーゼ HRP(Horse Radish Peroxidase)を固定化すると、過酸化水素を選択的に計測できます。
このように各種酸化酵素と組み合わせることにより様々なフローインジェクション分析システムが構築できます。
- 仕様
- センサーの作製
- オプション
センサー作製の模式図を下に示します。オスミウムポリマーを予め洗浄したカーボン電極の上に塗布した後、室温で乾燥させ、その上に酵素溶液を重層し、グルタルアルデヒドのような架橋材を用いて、固定化します。オスミウムポリマーにはペルオキシダーゼ酵素が固定化されていますので、過酸化水素と酸化反応が起こり、引き続きオスミウムポリマー、ペルオキシダーゼと電極間で還元反応が起ります。この時の反応条件は銀塩化銀電極に対して、0 V です。よって、酸化反応系の酵素を用いることにより、簡単にバイオセンサーが構築できます。
シリンジ等を用いてオスミウムポリマーを2 µL
電極上に滴下します。
グルコースセンサーを作製し, ALSモデル1206B ハンドヘルド2ch 電気化学 アナライザー, MAB40マイクロダイアリシスポンプ, ラジアルフローセルを用い て上記のテストを行った結果を示します。
酸化酵素の一例
・グルコースオキシダーゼ
・乳酸オキシダーゼ
・グリセロールオキシダーゼ
・キサンンオキシダーゼ
・コリンオキシダーゼ
・グルタメートオキシダーゼ
商品コード | 品名及び明細 |
002089 | フィルムリングディスク電極(10枚入) |
002088 | フィルムスプリット電極(10枚入) |
012798 | クロスフローセル |
012799 | ラジアルフローセル |
012817 | フローセル用ダミーブロック |
013345 | モデル2325 バイポテンショスタット |
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