電気伝導度
導電率の測定
左図は4端子法による抵抗測定の原理図です。
S: 定電流電源、POT: 電位差測定装置、
Rs: 標準可変抵抗、C, C’: 通電用電極、
P, P’: 電位差測定用電極
導電性高分子が高抵抗フィルム(R>10KΩ)で
ある場合、導電率の測定は通常2端子法で行い
ます。フィルム抵抗が低い場合(R<10K Ω ) に
は、単純な2端子法では表面漏電流の影響が出
てくるのでガードリング電極を設けて内部に流
れる電流のみを測定します。
また、抵抗が低い(導電率が高い)場合、2端
子法では測定端子として用いるリード線やリー
ド線と試料の接続部分における接触抵抗が測定
に大きな影響を与えます。これらの影響を受け
ずに測定する方法として4端子法が用いられま
す。上の図では単純な4端子法の原理を示しました。
試料に4つの電極を取り付け、定電流電源S
から通電用電極C, C’を通して試料に定電流I
を通し、試料内2 定点P, P’ 間の電位差UPP’ を
高入力インピーダンスの電位差計POTで測定
します。この際、UPP’= PP’間のインピーダンス
ZPP’ にはUPP’=IZPP’ の関係とが成立します。電
圧端子間の距離をd、試料の断面積をSとすれば、
導電率σは下記の式より求められます。
通常、電流源は直流を用いる場合が多いので直流4端子法とも呼ばれますが、交流電源と演算増幅器及び
位相検出器を組合わせた交流4端子法が利用されます。