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電気化学におけるインピーダンス測定 Vol.7

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更新日:2007-01-10

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『低周波における挙動のいくつかのケース』

元東京大学工学部 助教授
渡辺 訓行
(ビー・エー・エス株式会社 顧問)
講師のプロフィール

【本編内容】(本編 約40分)

  1. スタート
  2. Nernst Diffusion Layer(NDL)とFinite Diffusion(FD)
  3. データ解析例
  4. NDLとFD その2
  5. NDLの場合
  6. Nernst diffusion
  7. データ解析例
  8. RDE系
  9. FDの場合
  10. finite diffusion
  11. データ解析例
  12. まとめ

【概要】

高い周波数領域では電荷移動が関わるインピーダンスとなりますが、低い周波数領域では拡散過程が関与します。例えば、薄膜のように物理的に拡散が制限される場合、超低周波領域でのインピーダンスはどのような挙動を示すのでしょうか?ここで2つの例を挙げます。Nernst Diffusion Layer(NDL)とFinite Diffusion(FD)です。NDLはRDEのような開放系の拡散層、FDは薄膜などの閉鎖系の拡散層を示します。今回は、Zahnerのシミュレーターを用いて、この2つの対照的な挙動を見ていくことにしましょう。NDLの例では、RDEの回転数を変えることにより、低周波領域でのインピーダンスが顕著に変化することがわかります。一方、リチウム電池のFDの例では、NDLの場合と極めて対照的な挙動を示します。注意して欲しいのは、NDLでは並列のCR回路を直列につないだ時のインピーダンスに酷似していること、FDではキャパシタンスの要素と見間違えてしまうことです。インピーダンス測定では、得られるデータが他の場合と似ていることが多々あります。解釈を間違わないよう注意することが必要であるとともに、解釈の引き出しを増やす意味でも今回の内容はぜひ押さえておいてください。